404: 本当にあった怖い名無し 2006/04/05(水) 21:04:12 ID:Abijukcv0
以前私が働いていたのは家から5分もしない小さなコンビニです。深夜ですが・・・
その日も自転車を止めて中に入ると、店員が一人居ましたが、客は居ませんでした。
それもそのはず、時間が時間です。
私は店員に声をかけました。
「ごくろうさま」
「あ、ごくろうさまです」
若い彼女はこんな時間だと言うのに元気な声で、私に返事を返してくれます。
好感の持てる人物だなあと思いながら、特にする事も無い仕事に取り掛かろうとしたその時。
「あ・・・あれ、おかしくありませんか・・・?」
その彼女が詰まったような声を上げました。
彼女が指差すのは、外。
外―――異常は在りません。
暗闇が広がるだけで、時間は深夜、特に不思議は無い。
「別に何も・・・」
その時瞬間的に理解しました。
暗闇「過ぎる」のです。
いくら深夜と言えども、真っ暗と言う事は無いはず。
住宅の影、自動販売機の光―――何一つ確認できませんでした。
まるで、巨大な黒い布幕を被せられた場所のように。
「・・・取り敢えず外に出ようか」
「あ・・・はい」
しかし、入る時はすんなり入れた扉が、全くびくともしないのです。
二人とも精一杯力を込めて押し引きするのだが、無駄でした。
朝になるまで、待つか、どうするか―――・・・不安そうな彼女の横顔が、私を余計に責めたてます。
その時、特有の臭いを放つ液体がガラスを伝ってくるのに気付きました。
ガソリン。
誰かがこの建物を焼き尽くそうとしているのか!パニックになりながらドアを蹴っていると、
コンビニを覆っていた幕?の隙間が縦に10cmほどサッと開き、そこから外の世界が見えました。
次の瞬間、その10cmの隙間を、人影が遮って・・・
405: 本当にあった怖い名無し 2006/04/05(水) 21:05:52 ID:Abijukcv0
そこでもうダメだと思い目を瞑りました・・・
目を開けると、自宅の布団の中。
なぜか上半身裸のジーパン一枚で寝ていました。
夢か・・・とも思ったのですが、あとで彼女に聞いてみるとあの日のことを覚えていたようで、同じく意識が遠くなった後、目を開けたら自宅だったそうです。
私と同じ上半身裸の格好だったそうです。
宇宙人の仕業としか思えないのですが、知らない間に拉致されてたのでしょうか・・・
あれが何だったのか、今でも分かりませんが、彼女とは良いお付き合いをさせてもらっています。
408: 本当にあった怖い名無し 2006/04/05(水) 21:38:22 ID:RaCL5fHZ0
>>405
その後そのお店は無事だったの?
440: 本当にあった怖い名無し 2006/04/06(木) 02:06:52 ID:rnCwR6dQ0
>>408
無事でした。特に異変は無く、といってその間に居た客も居ないので、
その間の店がどうなっていたのかは分かりません。

怖い話かと思っていたら、リア充爆発話だったてござる
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