1: 以下、名無しにかわりまして裏島哲郎がお送りします:2004/04/04(日) 04:44:44.44 id:Ur4Ma6T
上のほうで昔話が出てたので、自分もうろ覚えだが書いてみる。
ある所にきこりがいた。
そのきこりは仲間とともに、ある山に木を切りに行くことになった。
その前日、きこりは妙な夢を見た。
きれいな妙齢の女性が一人いる。
「お願いだから、明日行く山にある一番大きな木だけは切らんで下され。
頼みましたよ。
お前さんに頼めば大丈夫だと思ったから、こうして頼んでいるんですよ。
お願いだから木は切らんで下され。頼みましたよ・・・。」
しきりに、きこりにこう言ってくる。
朝起きてきこりは夢のことを覚えていた。
しかし、きこりは少し困った。
あの夢が本当だとしても、きこりは仲間内では一番下っ端的な存在で、切る木についての発言権などないに等しいのだ。
きこりたちが山へ行くと、やはり大きな木があった。
そして、やはりその大きな木を仲間たちは切ろうとしている。
「や、やめてけれー。やめてけれー。」
ときこりは仲間たちに訴えてみたが、案の定聞き入れられず木は切られてしまった。
その晩、山の掘っ立て小屋できこりたちは体を休めていた。
薄暗い小屋の中、皆寝息を立てて寝ている。
すると、すーっと障子が開いた。
薄目できこりがちらりと見てみると、なんと夢の中で見た女性が立っているではないか。
急に恐ろしくなり、きこりはぶるぶる震えながら目を閉じた。
女は、寝ている仲間の近くへよると、屈み込んで立ち上がり、また次の仲間の方へいっては屈み込んで立ち上がりを繰り返している。
い、一体何をしているのだ?
きこりが疑問に思うと、とうとう女が自分の前にやってきた。
その顔を見てきこりは驚いた。
女の口の周りが血で濡れて真っ赤になっていたからだ。
「木を切らないでとあんなに頼んだのに・・・。」
そう女は言うと、きこりの上に屈み込み舌をじゅーっと吸い取ってしまった。

日本昔話で「十六人谷」という名前で放送された物語です。
実際は舌を吸われそうになった時、山刀で切りつけ逃げたようです。
以下、公式サイトより引用。
十六人谷
放送日:1983年12月03日(昭和58年12月03日)
演出:小林治 文芸:沖島勲 美術:星野靖高 作画:加藤鏡子
( 富山県 )無慈悲に切り倒された柳の精が復讐する話
若い時の弥助(やすけ)は、木こりでした。ある時、見知らぬ女が弥助の所へ「明日、谷にある柳を切らないで下さい」と、頼みにやってきました。
仲間の通夜に参列してすっかり酔っ払っていた弥助は、頭を下げる女に背を向けて、そのまま眠ってしまいました。翌朝、予定していた通りに弥助と十五人の木こり仲間が北又谷(きたまただに)に入りました。
そこには数百年もたったであろう実に見事な柳の木があり、弥助が止めるのも聞かず仲間の木こり達は大喜びで柳を切り倒しました。その夜、小屋で弥助たちがすっかり寝入っているところへ、昨夜の女がやって来ました。
女は、寝ている15人の木こりの舌を、一人ずつ口で吸い取り殺していきました。
最後に「あなたに頼めばこんな事にならずに済むと思っていたのに…」と弥助に迫ってきましたが、山刀で切りつけ小屋から逃げ出しました。それから50年たち、弥助はすっかりお爺さんになりました。
この話を、いろり端に座ってお茶を飲みながら、目の前に座っている若い女に聞かせていました。
昔の事を思い出しながら、ぽつりぽつりと話しました。しばらくたった頃、弥助爺さんは恍惚とした表情のまま、舌を抜かれて死んでいました。
この事件があった谷を16人谷と言うそうです。

いずれにしても理不尽極まりない話ww
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