1: 以下、名無しにかわりまして裏島哲郎がお送りします:2004/04/04(日) 04:44:44.44 id:Ur4Ma6T
母親と2人暮らしの少年がいました。
ある日、母親が病気で倒れてしまいました。
少年は一生懸命看病しました。
医者はもって1年だろう、と言いました。
少年は母親を助けたくて、色々な人に話を訊きました。
とある旅人が教えてくれました。
「北の山に、どんな病気や怪我をした人も救える薬草がある」
・・・と。
旅人は薬草の絵を描いて、少年に渡しました。
少年は、薬草を探す旅に出ました。
北の山という事と、薬草の絵だけが頼りでしたが、何としても1年以内に見つけようと、必死でした。
沢山の怪我をしました。
ほとんどいつも、お腹が空いていました。
それでも少年は頑張りました。
そしてとうとう、薬草を見つけました。
もう雪が降る季節になっていました。
間に合ってくれと、少年は急いで母親の元へ帰りました。
やっとの思いで家に着きました。
少年はもうボロボロでした。
幸いにも、母親はまだ無事でした。
「良かった、これで母さんを治せる」
少年は薬草を煎じて、母親に飲ませてあげました。
母親は死にました。
眠っている様でした。
(終)
旅人の言う、「どんな病気や怪我をした人も救える薬草」とは、治す意味の救いの薬草ではなく、楽にしてやれる意味での救いの薬草であった。
母は少年の取ってきた毒草を飲んで、死んだのである。
救い(治療)を信じていた少年としては、やりきれないだろう。
母は少年の取ってきた毒草を飲んで、死んだのである。
救い(治療)を信じていた少年としては、やりきれないだろう。
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