1: 以下、名無しにかわりまして裏島哲郎がお送りします:2004/04/04(日) 04:44:44.44 id:Ur4Ma6T
当時小学生だった僕はファミスタというファミコンの野球ゲームが欲しくてたまりませんでした。
弟も欲しくて、2人で小遣いをためてやっと買える金額になり、僕が買いにいきました。
無事買って弟が塾から帰ってくるのを待っていました。
たった数時間がとても長く感じたものです。
しかし弟が帰ってきたのは遺体となってでした。
塾の帰り道自転車のチェーンがはずれて転倒して頭を強く打って即死だったそうです。
その自転車は親の反対を泣きながら押し切り修理して僕が乗る事にしました。
兄弟で貯金して買ったファミスタは一度もやることなく物置にしまいました。
それから3年ほどたってもまだその自転車に僕は乗っていました。
ある日その自転車が盗難にあってしまいました。
しかし次の日驚くべき形で見つかりました。
なんと盗んだ人が自転車をこいでいると突然チェーンがはずれ転倒し、車にはねられて死んでしまったのです。
僕も両親も警察には弟が同じように死んだ事は黙っていました。
自転車はチェーンがはずれただけであとは傷ひとつついていませんでした。
さすがに変だなと思い今度は両親はこの自転車は処分すると言いました。
でも僕はものすごく泣きじゃくり捨てるのだけはやめてくれといって家の裏に置いておくことにしました。
そして僕が高校生になり学校に通うための自転車を新しく買いました。
ところがチェーンがしょっちゅうはずれる。
弟が寂しがってちょっかいだしてきてるんだなと思い、よく泣きながらチェーンをはめたものです。
変な目で見られたりしたもんです。
でもいくら兄弟でもそういう事があるとやはり怖いです。
ある日ふと物置からファミコンとファミスタを出しました。
「そういえばまだ一回もやってないっけ」
と思い部屋まで形見の自転車の椅子と一緒に持っていきました。
椅子を自分の右に置いてファミスタを1人用でやりました。
「みたか?よしむらでホームラン打ったぞ」
なんて椅子に話しかけて。
終わって電源を切ってぼーっとしていたら、
「おにいちゃん」
ってはっきり一度だけ聞こえた…。
何度呼び返しても、もうそれを聞けることはなかった。
それからは霊というのを信じるようになりました。
今日6月14日は弟の命日なのです。

ファミスタを一人でやってるシーンを
想像したら泣けるな…
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