149: 青森県民 2011/10/26(水) 21:56:38.83 ID:WOjJbW/40
訪問者
(ひろ/2002年10月31日/男性)
玄関のチャイムが鳴ります。
外に人がいることを確認して扉を開けます。
その時、思いませんか?
この人はこの世の人だろうかと。
友人に消防官の人がいます。
彼が非番で1人自宅に居たとき、チャイムが鳴りました。
普通は、寝ているので無視するそうなのですが、
なぜか素直に玄関の扉を開けたそうです。
外には、女の子と
その母親らしい女性が立っていました。
彼は、親子となにか話したそうですが、
内容は全く覚えていないのです。
ただ、数分楽しく話したことだけしか記憶にない。
話している時、携帯電話が鳴りました。
失礼と言って電話に出ると同僚からの電話でした。
その内容に、はっとして振り向くと親子はいませんでした。
焦げ臭い臭いを残して
続く
150: 青森県民 2011/10/26(水) 21:59:18.37 ID:WOjJbW/40
電話の内容は彼が前日に
火事現場から救出した親子の死亡通知でした。
救出した彼自身も危ない現場だったそうです。
親子は死の直後、彼にお礼を言いに行ったのでしょう。
その後、彼は危ない現場を多く経験しても
怪我をしないと言います。
小隊(消防でのチーム単位)の多くが
負傷するような現場でも無傷で帰還する。
彼に聞いたことがあります。なぜなのかと。
彼は言います。
退路を断たれても、呼ぶ声がする。
その声に従うといつの間にか外に出ている。
実力ではない、と彼は笑っていました。
私には彼の横に、
本当に幸せそうな女の子がいるのが一瞬見えました。
邪気が全くないその影に私は頷きました。
少し羨ましいとも思いました。
終わり

消防官さんの守護霊になったのかな
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