とある飛行機事故のニュースを笑った夜、夢の中で「ひどいでしょう?」と語りかけてくる謎の男が現れ・・・

1: 以下、名無しにかわりまして裏島哲郎がお送りします:2004/04/04(日) 04:44:44.44 id:Ur4Ma6T

これは10数年前の話だが・・・、いまだに人に話すと体調が悪くなる。
当時、高校生だったオレは夏休みを利用して田舎から東京へ旅行することになった。
ちょうどEXSPOなんとかって博覧会が筑波で開催されたりして楽しい余暇をすごした

オレは予定よりひとつ遅れた飛行機に乗って無事に田舎に帰ったのだが、ニュースをみて
驚いた。
初めに予定した飛行機が落ちたらしい・・・。

ああ、よかったねえ、助かったよ。
危なかったなあ。
そのときはそれですんだが
それから1週間後、あの悪名高い写真週刊誌FとFDがこぞって事故現場の
写真を掲載した。
あのころのオレはまだ社会的に未成熟で部活の帰りにそれらを
手にとり、そして「笑った」

そしてその夜・・・・。
オレは浅い夢の中で今日あの雑誌を手にした、コンビニに
いた。
友達数人と下品な声で笑いあってる。

「げははは、ひでえなあ これ。真っ黒こげじゃん!」
「ホントひでえなあ げらげら」
「・・・・・・・・。」
「酷いでしょう?・・・・。」 

  ん?

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何時の間にかオレの隣に夏なのに帽子を深くかぶり、長いコートを着た男がたっていた。
そしておれに蚊の泣くような声で話かけてきた。

「酷いでしょう・・・・。」
「はあ・・・そうですね」

なんだコイツ?まあいいや、おいおい、この写真も酷いぜ!あはははは!

「・・・・・・。」
「・・・酷いでしょう?・・・・」

え? またおまえ?なに?
「ああ、はいはい、酷いですよねえ」

なんだよ、馴れ馴れしいなあ。
おい、こっちの雑誌もすげえよ!なんだ

こりゃあ・・・わあーボロボロ・・・あはははは!

「・・・・・・・。」
「・・酷い・・・でしょう・・・。」
え?またかよ。そうですね、酷いですよね!
変なオヤジだなあ・・・・。

「酷いでしょう・・・・!」なんだよしつこいなああ!振り向いたオレに
帽子とコートがはらりと落ちて、男の顔が飛び込んできた。

「酷いでしょう・・・・!!!!!!」うああああああ!

そこにいたのはまぎれもなく写真週刊誌の黒焦げの男だった。
恐怖のあまり
へたれこむオレの耳元で確かめるように彼はもう一度聞いてきた。

「ひ・ど・い・でしょう?」

はっ!と目がさめたが、体が動かない!金縛りだ・・・。時間は夜中の二時、三時頃か。
うああ・・いやだなあ。
変な夢見た挙句、金縛りかよ。

でも夢でよかったよ。
ああ怖かったなあ。
でもこの金縛りどうしよう・・・。

心霊現象には多少のなれもあってそのときオレは比較的冷静だった。
そう、へやの隅の気配に気づくまでは・・・・。

おりゃあ・・・のんきなオレは筋力で金縛りをなんとかしようと奮戦してみたがやっぱり動かない。
そのうち暗闇に目が慣れてきた。
・・・・あれ?

天井の左隅になにかいる・・・・。
なんだ? 黒い塊がうごめいてるぞ。

目が悪く眼鏡は枕もとにあるが、からだが動かない。
目に力を入れて
もう一度、天井を見る。
なんだろう?あれは・・・・。もしかして・・・

そのとき聞き覚えのある声が耳元に聞こえた。

「ひ・ど・い・でしょう・・・!!!」

うああああああああ!!!!!

ごめんなさい!すいません!なんまいだぶ!わあああああああ!!!
おれは目を閉じて必死にあやまった。
あんなモノ見て笑ってはイケナイ。

死者を冒涜すのは恥べき事、なんてコトをしてしまったんだ・・・。

影はじっとコッチを見据えている。
目は閉じてても気配でわかる。

気がついたら朝になってた。わあー神様ありがとう!もう二度とあんな馬鹿な
コトはしません・・・・。
このあと、このことは思い出すと偏頭痛になったり、異常な吐き気を覚えたり
しばらくオレを悩ませたが、それもそのうちなくなりこの話も自分自身の
なかで風化していった・・・・・。

そして3年後・・・・・。

「聞きたい? 」
「ききたああい・・・・!」

大学生になった俺はバイトで小学生の塾の講師をやっていた。
ところが夏休みになるとこいつらは騒いでばかりでヒトの話を聞かない。
そういうときオレは怖い話でやつらを黙らせた後、授業を始めるのが日課だった。
これが効果覿面、静かになること、なること。
しかし手もちの話には限りがある。
そのときこの話をふと思い出した。

「聞きたいか!今日のは怖いぞお・・・・。先生が高校生の頃な飛行機事故が・・」
「こわーい!」
「ひえー!こわいよなあ!」

うけた、うけた。

それから1週間・・・。
おはよう!「おはようございます」
なんだみんな元気ないなあ。今日は怖い話はいいのか?
「・・・・・・・。」
「ウン・・モウイイ・・・・。」
なんだ、ゴメン悪かったよ。
そんなに怖かったか、この間の話?

「・・・・・・・。」
「アノネ、センセイモウコワイハナシヤメテ。」
ありゃあ・・・。
こりゃ、やりすぎたか・・・。

「センセイ、アノネ・・・」
うん?なんだ。
「アタシ、話ヲキイタ夜ニネ・・・・。」
うん・・・・?
「先生ト同ジ 夢見タヨ・・・。」
え?同じ夢って・・・。
「同ジ夢。オトコノヒト・・・ヒドイデショウ・・・・アッタヨ」
おい、おい冗談だろ?

「ナンデ アンナ話ヲシタノ!オカゲデ、ミンナ・・・・!」

みんな?そのときオレは気づいた。
塾だから10数人のクラスなのだが、
みんな殺意にもにた目でオレを睨んでいることを・・・・。

「みんな見ちゃったじゃない!黒焦げの男!!!」

これはホントの話です。

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