祖父「この家の天井裏には何者かが住みついているんや。お化けとか神様とか、そういうんでもなさそうなんやなぁ。」俺「ふーん…」

1: 以下、名無しにかわりまして裏島哲郎がお送りします:2004/04/04(日) 04:44:44.44 id:Ur4Ma6T

僕の住んでいる所は相当田舎で、だからというわけではないのですが各家に一つ
程度怖い、または不思議な話があります。
「~さんとこの家の話はほんと怖いよねぇ」
「~ん家の話は聞いたことある?」

という風に、その辺の地域一帯でそれぞれの家の話を共有しているのです。
今回は我が家に伝わる不思議な話を書き込みさせていただこうと思います。

僕がまだ小学校高学年くらいの頃、祖母と母親がたまたま何かの用事で1日家を
空け、その日の晩御飯は祖父と父と3人で食べることになりました。
男3人で食事、なんてことはこれが多分初めてだったと記憶しています。
そんな珍しい雰囲気に多少戸惑いながら、父のよそってくれたご飯を食べていた
時、急に祖父が笑みを浮かべながら僕に話しかけてきました。

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「なぁ、タク(僕の名前です)よ。お前にはうちん話、したことなかったっけな」
「・・?うちん話って、うちにも何か不思議な話あるん?」
「おぉ。お前が怖がるやろうっち思ってな、今まで話さんやったんやが。そろそ
 ろ話してもいい頃やと思ってなぁ。よかろ?」

祖父は父に許可を求め、父は少し困った顔をしながらも「いいですよ」と首を縦
に振りました。そして僕は我が家に伝わる奇妙な話を聞いたのです。
その時聞いた内容は本当に細かいところまでは覚えていません。何しろ十数年前
の話ですから・・。でもいくらかは覚えています。それはこんな内容でした。

この家は祖父の祖父が建てた家で、築100年は軽く経過しているのですが、建て
た当時からもうすでに奇妙な話が家の者によって囁かれはじめていたと言うのです。
それは「天井裏に何者かが住みついている」という話です。
祖父は小さい頃、自分のおじいちゃんの日記を見たことがあったらしいのですが、
そこにもそういう話が書いてあったらしく、子供心に本当に怯えたと言っていまし
た。そして祖父も何かが住みついている雰囲気をずっと感じながらこの家で過ごし
てきたらしいのです。
僕はその時、父の顔を見て「嘘やん、そんな話」と聞いたのですが、なんと父は
苦笑いを浮かべながらこう言ったのです。
「いや、俺もそんな気配感じたこと何回もあるんよ」と。
僕は当時、父がその話を肯定した事にものすごく驚いた記憶があります。
そして祖父に恐々と話の続きを促しました。

しかし祖父は
「いや、これだけなんよ。他に何か特別な話はないんやけど・・何かが住んどる
 ってことだけはずっとこの家に伝わっとって。まぁ100年以上も前からの話
 やけん、人間が住んどるっちゅう事はなかろうけども。お化けとか神様とか、
 そういうんでもなさそうなんやなぁ。・・まあ、それだけの話や(笑)」
とだけ言って豪快に笑いました。
本当ならまだ小学生の僕は怖ってもおかしくない話でした。なんせ「天井裏に何
かいる」んですから。しかし祖父の「人間でもお化けでも神様でもない」という
言葉に何故かすごく安心(?)して、うちの話は他の家のより不思議やなぁ・・
くらいにしか思いませんでした。

それから十数年の間に、母や祖母にその話を何度もしました。
でも2人とも「何がおるんやろうねぇ。まあ気にしとったらこの家には住めんよ」
みたいな返事しか返ってきませんでした。
友達に話しても「お前んちの話は妙やなぁ。うちに伝わっとるのは妖怪の話やか
らリアリティがないけ、うらやましいわ(笑)」
とか言われる始末。

ただ漠然と「何かがいる」という感覚は僕もなんとなく感じたりはします。
古い家だから家鳴りがひどいのが原因かもとか、何か家の構造上の問題で生活音
が天井に反響する度合いが大きく、それを何かの気配と勘違いするんじゃないか
とか、いろいろ考えました。
でも、やはり「天井裏に何かいるような不思議な気配」としか言えないような、
そんな雰囲気をたまにですが感じます。

僕がこれから結婚して、子供が出来て、孫が出来て・・この家でこれからも世代が
変わっていく中で「天井裏の何か」もずっと語り継がれていくのでしょうか。
僕はこの話を我が家の居間で、まだ見ぬ家族に語れる日を楽しみにしています。

長文になりました。読んでくださった方、ありがとうございました。

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