団地の屋上にいる女の子とたまに遊ぶようになった→ある日、学校でひどくいじめられ「死にたい」と思っていると、その女の子が現れ…

37:毒男 ◆B.DOLL/gBI :2011/02/27(日) 03:19:09.15 id:JQwI3xvC0

私が小学生の時、女子が体験した話。

今の彼女は誰もが振り向く美人なのだが、昔はひどくいじめられた経験があった。
昔彼女の家は火事になり、手足にケロイドを負ってしまっていた。
そのため皮膚移植をくり返さなければならなかった。
つまり「あと」が残っていたのである。そして様々なあだ名がつけられた。

「怪物」「お化け」「フランケンシュタイン」・・・。
でも、一番つらかったのは仲のよかった友達が裏切った時だそうである。
友達にしてみれば自分もやらなければいじめられるという
考えがあったからかもしれないが、
手のひらを返すように突然「お化け」って言われたときには
悔しくてその子の顔をグーで殴ったそうだ。
それから彼女はいやになると、住んでいる団地の屋上に上がった。
自殺は考えていなかった。
ただ、人目のつかない場所にいたかったんだそうである。

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彼女は学校が終わると「遊んできます」と言って屋上に上がった。
母親はてっきり友達と遊んでいるのだと思っていたそうである。
屋上はどこにでもあるなんのへんてつもないものだった。
階段を含む出入りの部分だけがチョコンと突出して建てられていて、
そこを出れば鉄柵が張り巡らされた広い空間があった。
彼女はその階段の出入り部分に上がって一日を過ごした。
そこが一番高いからだった。

 

39:毒男 ◆B.DOLL/gBI :2011/02/27(日) 03:21:52.08 id:JQwI3xvC0

もうそろそろ夏休みという時、
アイスを食べていたら階段から女の子の声が聞こえてきたそうである。
覗いてみると彼女よりも小さな女の子が立っていて一人で床にラクガキをしていた。
「こんにちは」声をかけた。
返事はなかった。
その子は真っ黒な色に赤い水玉のワンピースを着た一年生くらいの、
おかっぱ頭のかわいらしい女の子だったという。
その子はこの団地に住んでいるらしいのだが、一度も姿を見たことがなかった。
「名前は?」と聞くと「たえこ」とだけ答えたという。

彼女とたえこはそれからしばしば屋上で遊ぶようになった。
たえこの家は親子関係があまりうまくいっていないようで、
家のことをあまり多くは語ろうとしなかった。
たえこはよくケガをしてきた。
「どうしたの?」と聞くと「たえこが悪い子だからかあちゃんが怒ったの」と寂しそうに笑った。
どうやらケガの方は親が殴った傷が多いようだった。
たえこは学校も休みがちなのか、彼女がいじめに耐え切れず
学校を抜け出したりズル休みしたときにも現れた。

 

40:毒男 ◆B.DOLL/gBI :2011/02/27(日) 03:23:15.20 id:JQwI3xvC0

なんだか、死にたい・・。
そんな考えが風のように頭に吹き込んだ。
彼女は下がよくみえる鉄柵が短いところで大きく深呼吸をした。

「おねえちゃん」

背後から声をかけられ振り返るとたえこがいた。
たえこは顔に大きい包帯を巻いていた。

「どうしたの?・・」
「・・・・おねえちゃん・・死ぬの・・?」

語尾がうれしそうに震えていた。
包帯頭のたえこの顔はなんだか大きく膨らんでみえた。
包帯の間から覗く目に、赤い夕焼けの光が照ってなんだか禍々しい感じがしたという。
「怖かった、なんだかこの子はおかしいって気がした」
彼女はいう。

たえこは彼女に抱きついてきた。
その拍子に、彼女は屋上から転落しそうになった。
彼女が体をひねるとたえこは鉄柵のむこうに落ちた。
「危ない!」彼女は下を見た。
しかし、たえこはいなかった

「一緒に落ちようよ」

再びたえこの声がするとむこうの方からたえこが這い上がってきた。
彼女は悲鳴をあげながら部屋に駆け込んだ。
驚いた母親と屋上に上がると扉には鍵がかかっていた。
たえこという少女については誰も知らなかったという。

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